turmeric

アーユルヴェーダのスパイス料理には欠かせない「ターメリック」。

ウコンの地下茎を乾燥させてパウダー状にした香辛料で、鮮やかな黄色を発色します。

 

ターメリックはアーユルヴェーダの万能薬とされ、「最高の自然の抗生物質」といわれるほど、たくさんの効能があるスパイスです。

脳や肝臓、肌、髪、重大な疾患の予防などに良い効果があるとされ、インドなどでは料理や飲み物だけでなく美容パックやヘアケアにも利用されているんです。

 

今回はそんなターメリックの効能や簡単な取り入れ方、美容フェイルパックのレシピや使い方についてご紹介します!

ターメリックの効能とは?含まれる成分

ターメリックに期待できる効能は、健康から美容まで多岐にわたります。

  • シワやシミの改善
  • 消化不良の改善
  • 循環不良の改善
  • 血液の浄化
  • 糖尿病の改善
  • 動脈硬化の改善
  • 肝機能の改善
  • 関節痛の改善
  • 無月経の改善
  • 貧血の改善
  • 傷や火傷を改善
  • 咳や風邪の症状改善
  • 炎症の改善
  • 皮膚病の改善
  • 殺菌作用
  • 解毒作用
  • 抗アレルギー作用

などなど。

内臓の疾患から、肌の表面に出てきた症状まで、驚くほどさまざまなトラブルに対する効能が期待できます。

まさに「万能薬」ですね。

 

ターメリックの黄色い色素には「クルクミン」という成分が含まれています。

クルクミンは強い抗酸化性・抗炎症性を有しているため、これだけの効能があるのです。

それぞれの効能について、さらに詳しく見ていきましょう。

ターメリックの脳への効能

ターメリックに含まれるクルクミンには、脳を病気から守る効果があるという研究結果が発表されています。

クルクミンが脳の炎症やプラーク形成を予防して人気機能の低下を防ぎ、アルツハイマー病などの深刻な脳疾患を予防してくれるそうです。

 

さらに、ターメリックに含まれるクルクミンには脳の機能を上げる効能もあります。

クルクミンが脳由来の神経栄養因子を増やし、脳の酸素摂取量を改善。

つまり、現代人の脳に溜まった疲労や毒を出して、脳の栄養不足を解消し、本来持っている脳の機能を引き起こしてくれるのです。

 

また、がんや生活習慣病などの重大な疾患も予防してくれます。

ターメリックの肝臓への効能

ターメリックはウコンの地下茎を乾燥させたものなので、ウコンと同じく疲れた肝臓をケアする効能もあります。

ターメリックが胆汁や胃液の分泌を助け、胆汁が肝臓の機能を活性化させることで、アルコールの分解をサポートしてくれるのです。

 

人間の体に健康的なアルコール摂取量は0%という研究結果もあるように、アルコールは人体にとって毒。

アルコールの分解を助けてくれるターメリックは、まさに「解毒作用」があるということですね。

ターメリックの肌への効能

ターメリックに含まれるクルクミンは強い抗酸化作用を持ちます。

野菜を置いておくと酸素に触れて傷み、いずれ腐ってしまうように、人間の体も活性酸素が体内で増えると老化が進行してしまいます。

 

新たに肌の細胞が生まれ変わるターンオーバーの周期が乱れ、取り除ききれなかった色素が定着してシミになったり、肌のうるおいや水分が失われてシワになったり。

このような老化を招く活性酸素から、ターメリックの抗酸化作用が守り、食い止めてくれるのです。

 

ターメリックは保湿成分を体内で生成するのをサポートする働きがあることも報告されています。

紫外線を浴びると肌細胞に炎症物質が増加し、表皮の保湿成分を減少させて肌にダメージを与えます。

ターメリックはこの炎症物質の増加を防ぐことで肌のダメージのもとをなくし、さらに保湿成分であるヒアルロン酸の生成を促してくれるのです。

その結果、ターメリックには肌の水分とうるおいをキープして乾燥を防ぐ効能があると考えられています。

ターメリックの髪への効能

古代からアーユルヴェーダの伝統医学が用いられてきたインドは紫外線が強い地域。

特に髪は1日中紫外線を浴びているので、インドの女性たちは髪をケアしてくれる魔法の粉としてターメリックを使ってきたそうです。

 

ターメリックに含まれるクルクミンの強力な抗酸化作用によって、髪が痛む原因となる紫外線をカットしたり、頭皮の健康状態を保つ効果が期待できます。

また、薄毛や脱毛を予防する効能もあります。

 

さらに、頭皮から発生するフケに対しても効能あり。

頭皮が皮膚炎の一つである「脂漏性皮膚炎」を発症すると乾燥やかさつきが出て、大量のフケが発生してしまいます。

毎日のシャンプーをしているのにフケが出てくるなら脂漏性皮膚炎のサインかもしれません。

脂漏性皮膚炎は肝臓の機能低下が原因の一つとされているため、ターメリックの効能で肝臓機能を回復させることが脂漏性皮膚炎やフケの改善につながるのです。

ターメリックパウダーの簡単な取り入れ方

スパイスカレーやサブジ(スパイス炒め)、ドリンクなど、ターメリックを使ったレシピはたくさんあります。

スパイスは油分と一緒に摂ると吸収率がアップするので、おすすめなのは良質な油(ギー、ココナッツオイル、オリーブオイルなど)で料理することです。

 

ですが、忙しい方にとっては毎日レシピをチェックして料理して食べるのが難しい場合もあるでしょう。

そんな方は、ターメリックパウダーを小さな容器に入れて持ち運び、お弁当や外食の料理の上からふりかけてみてください。

ターメリック自体に辛みや強い味はないので、どんな料理でも味を邪魔しません。

料理によっては、抹茶塩の要領で、ターメリック1 : ピンクヒマラヤ岩塩2 を混ぜた「ターメリック塩」も使えるでしょう。

ターメリックを使った美容フェイスパックの作り方

インドの女性に美人が多いのは、スパイスで体の内側から整えているから。

そして、体の外からもスパイスを使った美容法を実践しているからです。

 

体に塗るものは、肌から吸収されて血液に入り、体全体を循環します。

食べ物と同じルートで体の隅々まで運ばれるのです。

ということは、顔や体に塗るものも、食べても問題のないものにしたいところですね。

若返りや美白、もっちり保湿などの効果が期待できる、スパイスを使ったフェイスパックの作り方をご紹介します。

 

■材料

  • ベッサン粉      大さじ2
  • ターメリックパウダー 小さじ1
  • トリファラパウダー  小さじ2
  • 牛乳         1/4カップ

■作り方

  1. ベッサン粉、ターメリックパウダー、トリファラパウダーを混ぜ合わせ、そこに牛乳を少しずつ入れてダマにならないよう混ぜる
  2. 少しゆるめのマヨネーズくらいトロトロ、でも顔に塗ってもポタポタ落ちない程度のペースト状になるまで、牛乳の量を調整しながらよく混ぜたら完成

■使い方

  1. 眉毛から目の周りを避けて顔全体にスーッと塗る
  2. 乾くまで20〜30分程度パックする
  3. 乾いたら水で溶かしながらパックを落とす。乾いたまま剥がさないようにしてください
  4. パックを全部落としたら、ココナッツオイルや太白ごま油などで保湿をする

モチモチの肌触りに感動しますよ!

ぜひ材料をそろえてやってみてください。