美味しいものが目の前にあるとつい食べ過ぎて、腹痛、胃もたれ、下痢、気持ち悪い、胃痛、吐き気など、苦しくなってしまうことも。
傷みや苦しみがなくても、お腹パンパンの状態だと頭が働かない、動けない、体が重いなど、体調不良になることもあります。
今回は、そんな症状への対処法や治し方をご紹介!
消化がスムーズに行われることをとても重要視するアーユルヴェーダには、食べ過ぎたときにもスパイスなど自然の力を借りて対処する方法がたくさんあります。
市販の薬に頼らず、なるべくナチュラルな方法で不調を解消したい方にぜひ実践してほしい内容です。
食べ過ぎへの対処法①クミンのお茶や白湯を飲む
私が食べ過ぎた時に必ず飲むのが「クミンティー」。
香ばしい香りが特徴で、空腹時に飲んでもそんなに美味しく感じないのですが、満腹時や胃もたれしている時に飲むとかなり美味しく感じます。
求めていた味はこれ!という感じがして、体が喜んでいるということかな~と考えながら飲んでいます。
スパイスのクミンはアーユルヴェーダでは最高の消化促進剤ともいわれ、インドでは多くの料理に使用されています。
西洋の最近の研究でも、クミンに含まれるクミンアルデヒドには消化酵素を活性化させる作用があることがわかっており、消化促進効果や胃腸内にガスがたまるのを防ぐ効果があると期待されています。
クミンシードがなければ白湯を飲みましょう。
クミンほどではないですが、白湯を飲むことで消化を促進することができます。
基本的に、食べてしまったものは消化させて出すしか方法がありません。
胃もたれも、原因は胃のぜん動運動や消化機能の低下なので、消化を促進させて待つしか治す方法はないのです。
クミンを煮出したお茶や白湯を飲んで、消化を促進させましょう。
クミンティーの作り方
クミンシードを乾煎りして2~3分煮出すだけで、簡単にできます。
- 小さめのフライパンにクミンシード(小さじ1)を入れ、1分ほど極弱火で煎る
- クミンシードの色が濃い茶色になって香ばしい香りがしてきたらOK
- 鍋でお湯(300mlほど)を沸かし、2のクミンシードを入れて弱火で2~3分煮出す
白湯の作り方
「白湯ってお湯沸かせば良いんでしょ?」
それでも良いですが、この方法で沸かすと水の不純物が取り除かれて、味もまろやかになります。
- 鍋ややかんに水を入れて沸騰させる
- 沸騰したら弱火にしてさらに10~15分ほど沸かし続ける
- 火を止めて置いておき、50〜60℃に冷めたら飲む
2の弱火で沸かし続けている間に不純物が水蒸気と一緒に取り除かれているので、この工程を省かないようにしてくださいね。
食べ過ぎへの対処法②トリカトゥを食べる・飲む
トリカトゥとは、生姜・黒こしょう・長こしょう(山椒で代用可)の3種類のパウダーを混ぜ合わせた消化促進剤のこと。
アーユルヴェーダの秘薬、お薬です。
トリカトゥの効果は、消化力を高め、栄養吸収を助け、体を温め、解毒作用があり、脂肪を分解してくれるというもの。
摂り方は、「ジンジャーパウダー:黒こしょう:長こしょう or 山椒 = 1:1:1」の割合で混ぜ合わせたトリカトゥ少量を、お湯に溶かすかはちみつに混ぜてください。
トリカトゥは材料を見ればわかりますがとても刺激があるので、一度に摂りすぎないよう注意です。
私はコップ一杯のお湯に溶かして少量飲みましたが、翌日(24時間後くらい)に便がとても多く出たので、効果が感じられました。
ただ、飲みすぎたのか、後半はちょっと下痢っぽい便でしたが…。
とにかく出たのでかなりスッキリしました。(笑)
食べ過ぎへの対処法③次の食事を無理に食べない
食べ過ぎでお腹いっぱいになると、体の中では消化のために内臓がフル回転しています。
本来消化が終わると「お腹がすいた」と感じるよう胃腸から脳に指令がいくのですが、食べ過ぎるとそのぶん消化に時間がかかるため、次の食事の時間になってもお腹がすいたと感じません。
例えばランチを苦しくなるまで食べ過ぎたら、夕食の時間帯の18時や19時になっても、また寝る時間になっても、お腹がすかないこともあります。
そんな時には、食事の時間だからと無理に食べないことが大切です。
私はお昼に食べ過ぎたら、その日の夜と翌日の朝は食べずに2食抜くということもあります。
胃腸がまだまだ消化活動で忙しく働いているしている時にさらに新しくものを食べると、胃腸は何から消化していいかわからなくなってしまいます。
その結果、消化しきれなかった食べ物は「アーマ(毒素・カビのこと)」として体内に残ります。
この「アーマ」が溜まると、慢性的な体調不良や病気を招く原因になることも。
食べ過ぎてお腹がいっぱいなら、クミンティーや白湯を飲んでお腹が落ち着くのを待ち、「お腹がすいた」と感じるまでは何も食べないことが本当に重要です。
食べ過ぎの対処法④運動したり無理に動いたりしない
お腹いっぱいの時は動きたくないと感じると思いますが、その自分の体からの声には従うのが不調を早く治すコツ。
運動するのはもちろんNGですが、外を歩いて移動することも控えたいところ。
私が21歳の時、海外旅行中のランチにチーズたっぷりのピザを食べたのですが、レストランを出て3分ほど歩くととてもしんどくなり、その後すぐに道端で倒れてしまったことがあります。
食事の後の体は、食べ物を消化することで手いっぱい。
基本的に体はマルチタスクができないため、「歩く」「頭を使う」などの作業を「消化」と同時に行うことができないものなのです。
お腹いっぱいなら、適温に保たれた場所で休む。
寝てしまうと良くないので、椅子に座ったり横になっても目を開けたまま、体が動けるようになるまでゆっくり待ちましょう。
食べ過ぎで胃もたれや気持ち悪くなったらクミンティーや食べない選択で消化をスムーズに
食べている間は幸せな時間ですが、食べ過ぎると後で苦しむことになります。
クミンティーや白湯を飲み、消化が終わって「お腹がすいた」と感じるまでは食べず、運動したり動いたりせずに消化を待つという方法で、時間をかけて治す方法がおすすめです。
我慢できなければ市販の薬に頼るのも良いですが、薬は飲み慣れると利かなくなってきます。
今回ご紹介したような、自然の力を借りて体の能力を助ける方法で、食欲とうまく付き合っていきましょう。