人によって体質も悩みもさまざまですが、食べても太りにくい体質の方にとって、痩せすぎは大きな悩みではないでしょうか。

なにせ、「瘦せる方法」についてはごまんと情報があれど、「太る方法」についての情報はとても少ないのです。

 

特に、アーユルヴェーダの3つの体質のうちの一つ「ヴァ―タ」体質の人は、瘦せ型の体型であることが多いです。

私はヴァ―タ優勢なのですが、アーユルヴェーダの考え方に基づく食生活を始めてから体重がみるみる落ちてしまいました。

もともとBMI 20ほどだったのが、BMI 16程度に。

体型もあばら骨が浮き出るほど瘦せて、家族に心配されてしまいました。

 

そこで健康的に太るために先生にも相談しながら色々と取り組んだのですが、その中でも効果があった「痩せすぎ」解消方法をご紹介します。

アーユルヴェーダでは瘦せすぎ・太れないことも立派な治療対象となっており、対処法も用意されているんです。

このコラムの内容が、太れなくて悩んでいる人の参考になることを願います。

悩み

健康的に太る方法①よーく噛む

そもそも食べた物が体の組織や脂肪になるためには、体の中で消化され、吸収されることが大前提です。

消化・吸収された栄養成分が体の組織や脂肪に変換されています。

 

食べても食べても太らない人は、食べた物がうまく消化されずにそのまま出てしまう「消化不良」「リーキーガット」の状態になっている可能性があります。

これではせっかく体に良いものを摂取しても体が吸収せず、もちろん体の組織になることもありません。

 

消化を良くするには、飲み込む前によく噛んで、口の中で食べ物を粥状にするのがポイント。

胃腸が消化しやすい状態になるよう、唾液の消化酵素をしっかり混ぜ込んでから飲み込むようにしましょう!

健康的に太る方法②栄養バランス良く食べる

もしかして、健康や美容のために特定のものを食べない、または控えているということはありませんか?

アーユルヴェーダでは、アルコール・カフェイン・精製小麦はどのドーシャ(タイプ)の人にもおすすめしていませんが、それ以外の栄養素はバランス良く摂取しましょう。

 

炭水化物を控えて糖質制限をしていたり、油をあまり摂らないように料理の際も少ししか油を使わなかったりしていると、健康を害する結果になることもあります。

例えば、細胞を形作っている細胞膜の生成には、脂質が必要です。

現代では「体に良くない」というイメージが付いて回る油も、ギーやオリーブオイルなど良質な油をきちんと適量摂ることが、健康維持に必要なのです。

 

ただし、ハイカロリーなものを意識して食べようとするあまり、脂質や糖質ばかり食べていても健康を害する可能性が。

野菜や豆などもきちんと適量食べましょう。

健康的に太る方法③焦って食べ過ぎたり食べたくないものを食べたりしない

瘦せすぎを指摘されたりすると、「太らなければ」と焦ってたくさん食べようと無理してしまうことはないですか?

私がそうだったのですが、食べているのにみるみる瘦せていったので、自分の姿を鏡で見るたびに焦って、まだお腹がすいていないのに食べていたことがありました。

ですが、これはさらなる消化不良を招いてしまうので逆効果だったのです。

 

また、私は太るために肉や魚、揚げ物などもたくさん食べるようにしていたのですが、これらは消化に重い食べ物です。

肉や揚げ物の消化が終わらないうちに次の食事を胃に入れることも、さらなる消化不良の原因となるので逆効果。

 

ではどうすればいいのかというと、まずは消化不良を解消するのが先。

お粥や野菜のスープ、肉のスープ、炒め物や蒸し焼きにした野菜などは消化が軽いため、食べた物が体の中できちんと消化・吸収されて体の組織になりやすいです。

野菜がたくさん入ったお鍋は消化不良解消にぴったりですね。

健康的に太る方法④心配しすぎない

真面目な人ほど、瘦せるたびに不安になったり心配したりするものです。

このように心にストレスを抱えていると、体はリラックスできなくなり、消化力の低下などを招いてしまうことも。

 

心配する気持ちはわかりますが、気にしすぎず、毎日ちゃんと食べることを淡々と行いましょう。

今日もきちんと食べた。

それだけで自分に満点をあげてください。

健康的に太る方法⑤便の色や量、舌ゴケの状態で健康状態をチェック

「こんなに瘦せて健康状態は大丈夫なのかな?」と不安になったら、便や舌ゴケの状態をチェックしましょう。

 

便ならこんな点をチェックしてください。

  • 便秘になっていないか?
  • 力を入れなくてもスッと便が出るか?
  • バナナ状になっているか?
  • 色は黒くも黄色くもなく、茶色か?
  • においがしない便が出ているか?

 

舌の上に白く乗っている「舌ゴケ」はない状態が最も健康的ですが、現代では少しは舌ゴケが付いている方がほとんどでしょう。

舌ゴケのこんな点を確認しましょう。

  • 舌ゴケの色は黄色くなっていないか?
  • 舌ゴケが多すぎないか?
  • タングスクレーパーや舌磨きで取れるか?

 

便や舌ゴケの状態は毎日変化します。

前の日に何を食べたらどう変化するのかは人によって違うこともあるので、自分の体が食べた物にどう反応するのか、記録を付けて調べてみるのも良いですよ。

私はこの記録を続けることで、自分の体に合っている食べ物・合っていない食べ物がわかってきたので、体調をコントロールしやすくなったと感じています。

健康的に太るポイントは消化力を高めることにあり!

瘦せすぎといっても、ハイカロリーなジャンクフードを食べて太りたいわけではない。

そんな場合は消化力を高める食生活を心がけて、食べた物が体にきちんと吸収され、組織に変換されるように工夫してみましょう。

 

太れないというのは人に理解されにくい悩みかもしれませんが、アーユルヴェーダでは瘦せすぎも立派な治療対象となっており、対処法も用意されています。

1つずつ毎日の生活に取り入れて、改善していきましょう!